2011年 07月 02日
南青亀虫? |
学名 Nezara viridula
カメムシ目カメムシ亜目カメムシ科
本州南部、熱帯地方など暖かい場所に広くに分布。
基本的には緑色の、いわゆるアオカメムシの典型的な種の一つ。イネ科の害虫。
幼虫のときは赤、白、黒の柄が見られ(写真)、成虫になると主に全身が緑色となるが、
体色は他に多くの色彩が確認されている。
体長約10mm、成虫で越冬し春から秋にかけて様々な植物の子実を吸汁する。
幼虫の期間は約30日前後である。孵化直後は多くは淡黄色で、その後黒色あるいは緑色、
稀に赤色もあるが、共通するのは背に写真のような、白色の規則的な斑点をもつこと。
成虫は羽化後20日前後で産卵を始め、成虫である期間は平均40日前後である。
Southern green stink bug の別名でも知られるように熱帯地方を起源とし暖かい地域に
生息するため、以前は本州では和歌山県の南部あたりまでしか確認されなかった本種だが、
最近の調査では岡山県、兵庫県、2008年10月10日には愛知県で確認された。
なお分布北限は日本。海外ではアフリカ、アメリカ、オーストラリア、アジア、ヨーロッパなど
熱帯又は亜熱帯地域に分布していたが地球温暖化の影響で生息地域を広げつつある。
飛翔能力は高く1日に1,000m以上飛ぶ個体も確認されている。
近縁種としてはツヤアオカメムシ(Glaucias subpunctatus Walker)など数種。中でも
もっともよく似ているのはアオクサカメムシ(Nezara antennata Scott)で、大きさ、形など
よく似ており、色彩変異までもが似ているため、殆ど識別不可能。アオクサカメムシは温帯に
分布の中心があり、日本ではむしろ普通種であるため、図鑑などではこれの紹介が多く
本種は知名度では著しく劣っているが1950年代に唐突に米の害虫として注目され有名に。
by atelierq
| 2011-07-02 18:38
| pet/animals