2009年 04月 12日
紫雲英 |
学名 Astragalus sinicus
英名 Chinese milk vetch
マメ科ゲンゲ属、中国原産。レンゲソウ(蓮華草)、レンゲ、とも呼ばれる春の季語。
花色は紅紫色だが、まれに白色(クリーム色)の株もある。
蜜源植物としての利用、若芽は食用にもなり、解熱などの民間薬としての利用もある。
花を歌ったわらべ歌「春の小川」や俳句など。
「手に取るな やはり野に置け 蓮華草」 滝野瓢水
かつて水田に緑肥として栽培され、現在でもその周辺に散見される。
化学肥料が使われるようになるまでは、緑肥(りょくひ = 草肥:くさごえ)および牛の飼料と
するため、8~9月頃、稲刈り前の水田の水を抜いて種を蒔き翌春に花を咲かせていた。
これはゲンゲ畑と呼ばれ、昭和末頃までの「春の風物詩」であったが減少傾向。
窒素を固定する根粒菌の働きで、根には球形の根粒がつく。ゲンゲの窒素固定力は強大で
10cmの生育でおおよそ10アール 1t の生草重、4~5kg の窒素を供給し得る。
休耕田の雑草防止策としてゲンゲの生える中に不耕起直播して乾田期除草剤を使わず、
ゲンゲの枯れぬうちに入水、強力な有機酸を出させて雑草を枯死させる方法がある。
ただしゲンゲは湿害に弱く、不耕起では連作障害、アルファルファタコゾウムシが大発生する
など難点も指摘されている。
by atelierq
| 2009-04-12 20:11
| nature