
オオアラセイトウ
学名 Orychophragmus violaceus
アブラナ科オオアラセイトウ属の越年草
別名 ショカツサイ(諸葛菜:諸葛孔明が広めたとの伝説から)、ムラサキハナナ(紫花菜)
このため Orychophragmus属はショカツサイ属、ムラサキハナナ属とも呼ばれる
ハナダイコン(花大根)(カブ)とも呼ばれることがあるが、この名前は花の外観が類似した
同科ハナダイコン属の Hesperis matronalis にも与えられているため混乱が見られる
(ダイコンが野生化したハマダイコンとも別種)。
中国東部原産。ヨーロッパ南部に帰化しているほか、日本では江戸時代に輸入されて
栽培されたものが野生化し、全土で見られる。
オオアラセイトウの花は茎先につく総状花序で、薄紫色の花弁には細い紋様がある。花期の後期では徐々に花弁の色が薄くなり、最終的には白に近くなる。稀に白花もある。花弁は4枚が十字状に付き、葯は黄色。萼(がく)は細長く、径3mm程の筒状で花と同じ紫色。果実は先端に細長い突起を持つ長角果をつける。果実は4本の筋を持ち、内部に黒褐色の種子を多数つける。熟すと自然に裂けて開き種子を弾き出す。
2月頃から成長を始め、3月から5月にかけて開花する。最盛期には50cmくらいまで直立する茎を伸ばす。5月から6月頃に種子が熟し、自然に、散布される。一年草だが繁殖力は強く、花が咲いて種が散布されると、翌年からは定着しやすい。
日本には観賞用および油を採取するため、19世紀末には導入され20世紀中頃から各地
に広がった。戦前から戦後にかけて紫金草(シキンソウ)と称して広める活動をした人が
いるという。農地の拡大や都市化の進行によっていったん衰退したスジグロシロチョウが、
20世紀後期になって都市部を中心に個体群を増大させたのは、このチョウの食草として
好適なオオアラセイトウの分布拡大の影響が大きいといわれている。
群生して開花する様はなかなか美しいため、庭などで栽培されることも多いが、道端や
空き地でも普通によく育つ。若い葉は食べられるため、中国北部では野菜として栽培され
種子からはアブラナと同様に油を採取することもある。