2012年 04月 20日
翁草 |
キンポウゲ科オキナグサ属の多年草
学名: Pulsatilla cernua
Pulsatilla : オキナグサ属
cernua : 前かがみの、うなだれる
Pulsatilla(パルサティラ)は、ラテン語の 「pulso(打つ、鳴る)」が語源。
花の形を”鐘”にたとえた。
葉や花茎など全体的に白い長い毛に覆われる。花茎の高さは、花期の頃10cmくらい、
花後、種子が付いた白い綿毛がつく頃は30-40cmになる。花期は4-5月で、暗赤紫色の
花を花茎の先端に1個つける。開花の頃はうつむいて咲くが、後に上向く。
花弁にみえるのは萼片で6枚あり、、外側は白い毛でおおわれる。
白く長い綿毛がある果実の集まった姿を老人の頭にたとえ、翁草(オキナグサ)という。
ネコグサという異称もある。
日本では、本州から九州に分布、山地の日当たりのよい草原や堤防などに生育。
アジアでは、朝鮮、中国の暖帯から温帯に分布。
かつて多く自生していた草地は、農業に関わる手入れにより維持されていた面があり、
草刈などの維持管理がなされくなり荒廃したこと、開発が進んだこと、山野草としての
栽培を目的とした採取により、各地で激減している 。
プロトアネモニン・ラナンクリンなどを含む有毒植物。植物体から分泌される汁液に触れれば皮膚炎を引き起こすこともあり、誤食して中毒すれば腹痛・嘔吐・血便のほか痙攣・心停止(プロトアネモニンは心臓毒)に至る可能性もある。
漢方においては根を乾燥させたものが白頭翁と呼ばれ下痢・閉経などに用いられる。
by atelierq
| 2012-04-20 16:31
| garden