2010年 08月 01日
睡蓮 |
スイレン属: 学名 Nymphaea、水生多年草
日本にはヒツジグサ(未草)の1種類のみ自生、全国の池や沼に広く分布。
白い花を午後、未の刻ごろに咲かせる事からその名が付いたと言われる。
池などに生息、地下茎から長い茎を伸ばし、水面に葉や花を浮かべる。
多くの植物では気孔は葉の裏側にあるが、スイレンでは葉の表側にある。
熱帯産と温帯産とがあり、温帯産は水面のすぐ上に花を付けるが、熱帯産は水面から
高く突き出た茎の先端に花をつけるので、区別は容易。
塊根にも大きな違いがあり、熱帯産の塊根は、丸みを帯びた球根型をしたものが多く、
対して温帯産はワサビの根のような細長い塊根を持つ。
熱帯産の原産地はエジプトとされ、約40種が分布、交配による多数の園芸種が存在。
よく似たハス(蓮:以前はスイレン科)と混同されるが、現在は別のハス科とされ、
全く系統が異なる。 ハスは水面から高く花柄が伸び、葉に撥水性がある。根は蓮根。
古代エジプトの壁画や彫刻に「神聖なるハス」という言葉が残されているが、エジプトに
ハスは自生しておらず、スイレンがそれに該当する。 古代エジプトにおいて神聖なるものと
されていたスイレンだが、特に青スイレンは日の出とともに花が開き、日没とともに花を
閉じる規則性から「太陽の花」という異名をつけられていた。
印象派の画家クロード・モネの「睡蓮」に描かれているのは前述の温帯スイレン。
by atelierq
| 2010-08-01 12:07
| nature